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日本の写真家である井上孝治(1919-1993)の作品集『あの頃 1959年、沖縄の空の下で。』。地元福岡でカメラ店を営みながら、月例やコンテストで腕を磨き、生涯アマチュア写真家として活動した井上孝治。1989年に岩田屋百貨店の広告に井上の写真が採用されたことで、俄然注目を集めはじめ、以降『想い出の街』(1989)『音のない記憶』(1999)『こどものいた街』(2001)など作品集の刊行も続き、1993年にはフランス・アルル国際写真フェスティバルの招待作家に選ばれていますが、訪問前に肺がんにて逝去されています。本書は、返還前の沖縄にて撮影された図版で構成された作品集。モノクロによる素晴らしいスナップや、井上作品の中でもひときわ評価の高い「こども」のポートレートなど、生活は決して豊かとはいえない中でも、心はとっても豊かな人々の日常が美しく描写された作品の数々です。