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日本の代表的写真家・細江英公の写真集『おとこと女(初版) / Man and Woman(First Edition)』。作家・三島由紀夫(「薔薇刑」)や舞踊家 ・土方巽(「鎌鼬」)等、芸術家とのコラボレーションを通じて、人間の奥底に潜む「生」と「性」の問題を追究し、自由で実験的な写真表現に尽力した細江英公。そのコンセプチュアルな作風と日本的要素を包含した作品は、戦後の日本写真を世界に認めさせたひとつと評されています。本書は、細江英公の1st写真集で、60年度の個展では日本写真批評家協会・新人賞を受賞した作品です。写真家曰く「暗闇の中で行なわれる人間のドラマ、密室のなかの儀式のようなものをとらえようとした」。そして作家・松本清張の寄稿抜粋「怪奇な幻想が感じられる世界。氏は最も現代的な虚無をうたいあげて、人間の真実を、その詩的な構成で探ろうとしているのではあるまいか」。肉体を裸形のオブジェにまで解放し、二つの性の拮抗するドラマを鮮烈なコントラストで抽出した細江英公の初期代表作。2006年には復刻版も刊行されていますが、こちらは1961年刊行・初版。