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アメリカの写真家ビル・オーエンスの写真集『Suburbia』。本書は、アメリカの郊外生活をドキュメントした作品で、Andrew Rothによる『The Book of 101 Books』にもノミネートされている傑作写真集。1968年にカリフォルニア州・リバモアで写真家として独立し暮らし始めたオーエンスが、近隣に住む数百のファミリー・ライフを2年の歳月をかけてカメラに収めたものです。ハイウェイが発達し、郊外にマイ・ホームを持ち、物質的な不足なく、豊かなライフスタイルを謳歌するニュー・ファミリー族。アメリカン・ドリームの象徴のような人々。一方で、消費社会の裏返しのように存在するホームレス、成功を勝ち取り郊外に移住できた黒人やアジア人、急激な都市化によって失われていく自然。。。繁栄していく社会に潜む光と影。本書では、当時のアメリカの時代背景と現実が詳細に活写されており、各図版にも大変興味深いコメントが付記されています。写真を通して多様な問題を提起するドキュメンタリー写真の金字塔とも言える作品集。尚、本書は1973年刊行の2nd Printing。