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本書は、2017年にベルギーの「Fashion Museum Antwerp(MoMu)」及びフランスの「Musee des Arts Decoratifs」で行われたエキシビジョンを機に刊行されたカタログ。コレクション・ブランドの雄で、コム・デ・ギャルソンらと並び、同業から一般顧客まで大変な人気を誇るマルタン・マルジェラ。その姿は、基本的にオフィシャルにされないことから、その存在は伝説と化し、マルジェラのビジョンは一層神話化されていきます。2000年前後の数年間は、メゾン・ブランド「エルメス」ウィメンズのクリエイティブ・ディレクターを務めていましたが、当時は、トラディショナルなメゾンのスタンスに、アヴァンギャルドなマルジェラのスタイルが合致しないなどと評する者もいました。本展では、エルメスのオレンジとマルジェラのホワイトをキーカラーに、対極にあると言われた両ブランドが共有するビジョンについて考察しています。2018年刊行・第2版。