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戦後日本を代表する写真家・北井一夫の撮影による作品集『ローカル線をゆく 7 中国・四国(Signed)』。本書は、もとは毎日新聞社の記者であった種村直樹が、73年にフリーとなって、日本全国の列車の魅力を伝えるべく「レイルウェイ・ライター」となって、80年代初頭にシリーズものとして刊行された「ローカル線をゆく」(全9巻)の第7巻にあたり、中国・四国地方のローカル線を紹介したエッセイ集です。巻によって撮影を担当した写真家は異なるのですが、こちらは何と北井一夫担当号。「列車マニア」のような、ディテールやフォルムに注視した図版ではなく、その土地と風景と列車が織りなす「郷土」の魅力を写し出しているところがさすがです。北井の作品としては異色作になりますが、列車の捉え方や風景の写し方などは、大変参考になる一冊と思います。写真家サイン入り。