木村伊兵衛写真集 パリ / Paris

木村　伊兵衛 / Ihei Kimura

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日本を代表する写真家木村伊兵衛の写真集「パリ」。世に五万とある「パリ」の写真集の中でも、名作のひとつとして世界的にも高く評価されている作品集です。1954年・55年・60年の計3度に渡り、パリ（他ヨーロッパ諸国含む）に飛び立った木村伊兵衛。交流のあったフランスを代表する写真家アンリ・カルティエ-ブレッソン、ブラッサイ、ロベール・ドアノーといった名手が捉えたモノクロのパリとは一線を画す全編カラー図版で構成された本書。当初は、不慣れな光や風土によって思ったような写真が表現できず、混沌とした中で撮影を続けたそうですが、同じ下町っ子で馬が合ったドアノーによって紹介されたパリの下町を捉え続け、結果的に従来の木村伊兵衛のスタイルとはまた異なる新たな作品が生まれました。テンションが上がった旅路の写真家が、みずみずしい感覚で捉えたパリは、淡く美しい。写真家北井一夫が代表を務めた「のら社」より1974年に刊行された本書は、木村伊兵衛が生前に残した最後の写真集でもあります。

＜Condition＞
スリップケース：スレ、ヨゴレ、背ヤケ
本体：パラフィン紙シワ及びシミ、クロス装少シミ及び少背ヤケ
小口極少ヨゴレ、その他経年並み、（小冊子付き）