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メキシコの女性写真家ダニエラ・ロッセルの写真集。1973年生まれのロッセルは、学生時代に絵画やドローイングを学び、後に写真家に転向、現在はアメリカの美術館・ギャラリーを中心にエキシビジョンを行っています。本書は、メキシコの超セレブリティ女性のライフスタイル、ポートレートを収録した写真集。国内最大政党PRIの政治家を父に持ち、母は国内でも随一のアートコレクター。そんな家庭環境に育ったロッセルが、自身のコネクションを用いて、PRIの政治家の妻・娘達を中心に撮影された写真は大変ユニーク。アメリカのテレビショーや雑誌の影響を大きく受けたという女性達は、玄人さながらなポージング。一方で、人生に十分な満足が得られていない、そんな素顔が描写された一面も興味深い。また、欧米の混合カルチャーによって組成されたメキシコ独自のアート作品やインテリアにも目が奪われ、一般に想像するメキシコとは一線を画す非現実的な世界にも魅了されます。知られざるメキシコのマイノリティーであるエリート族のライフスタイルを紹介した希有な一冊。Parr&Badger Vol.Ⅱ掲載。