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アラーキーの愛称でも知られる、日本を代表する写真家・荒木経惟の写真集『劇写「女優たち」』。1978年に白夜書房から発行になった本書は、続く『荒木経惟の偽日記』や『荒木経惟の偽ルポルタージュ』とともに編集者・末井昭とのタッグが光る1冊。末井が『写真時代』を手がける前に自身で発行していた伝説の雑誌『ウィークエンド・スーパー』の連載をまとめたものです(それ以前に『ニューセルフ』という雑誌で連載が始まったようですが、途中で発禁になった)。本書のあとがき「女はすべて女優である。写真は男のヨダレである。」では、荒木が本書を末井との共作と述べていますが、編集からレイアウト、モデルハントまでが末井が手がけており、この時代の二人の共犯関係は特筆すべきものがあります。20名超の女性たちとの“イイカゲンな写真実話”。山口百恵やピンクレディといった女性の回があり、荒木の妄言に満ちた物語とともにヌードなどを掲載しています。篠山紀信の“激写”シリーズが人気を博していた時代でもあり、発行元の小学館からクレームが入ったという逸話も。