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本書は、写真雑誌『写真時代』の1986年7月号の増刊で、荒木経惟の写真集の体裁をとった『アラーキーの東京色情日記』。1980年代に、写真好きから中年男性までを虜にして、爆発的な人気を誇った『写真時代』。この中心にいたのが荒木経惟であり、その荒木に「80年代の自分は、末井にプロデュースされ、末井に創られた」と言わしめた男が末井昭。写真時代の編集人であり、本書の編集、レイアウトそして「わかりやすい解説(奥付より)」も、末井昭によるものです。1985年1月から、1986年の4月頃までに撮られた作品で構成されており、前年にあたる「過去」の85年の写真は「モノクロ」、今年・86年の「現在」の写真は「カラー」で表現されており、そのモノクロ・カラーをあえて混在させて、過去と現在を往来するような仕掛けとなっています。荒木が所ジョージを写したポートレートをして「いまのところ情事」。ユニークな末井節も光る一冊です。