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日本の写真家・宮下定寿の写真集『浅草 / Asakusa』。アマチュアながら写真雑誌などで活躍した経歴の持ち主のようで、「西に奈良の入江泰吉、瀬戸内海の緑川洋一、鳥取砂丘の植田正治というように、東に、浅草を撮らせた宮下定寿、と言われるようなことがあっても不審はあるまい」と本書で述べていますが、1964年に視力を失い、その後、写真からも遠ざかってしまったようです。本書は、そうした苦難を経て、宮下の地元である浅草をテーマに1979年に発行された写真集となります。1976年刊行の沢村貞子のエッセイ『私の浅草』が話題をよび、関連して出された浅草の写真集に不服があり(浅草の心が写っていないと感じたそう)、自身での刊行を決めたそうです。三社祭やほおずき市、酉の市といった浅草の風物とともに、浅草の日常を切り取った写真が収録されています。