祭り曼陀羅

西川　驍 / Takeshi Nishikawa

Google Translate
日本の建築家・西川驍による写真集『祭り曼荼羅』。今はなきモダン建築で、いけばなの龍生派の本部でもあった「龍生会館」の設計でも知られる西川驍。日本大学芸術学部の教授を務め、建築書の執筆や建築雑誌への寄稿なども数多い建築家です。本書は、「建築家の眼から祭りを軸にした祈りの姿を掘り下げて」いったもので、日本各地の祭りをはじめ道祖神や民家のパートも設け、日本人の生活の根底にある“祈り”にフォーカスしています。 西川が古い民家を訪ねて写真で記録した『民家の造形』（1958）の続編的なスタイルで、祭りを巡っては撮影を続けていたようですが、撮影の協力者として建築写真を本業としている写真家の岩瀬泉が参加しています。カラーとモノクロのページで構成されていますが、とくに西川撮影によるモノクロに関しては、ハイコントラストや荒れ、2階調など、記録写真という目的とは異なる作用が働いており、どこかアーティスティックでもあります。祭りのダイナミックなイメージも含め見どころの多い1冊。

＜Related Artists＞ 南　良和 / Yoshikazu Minami、清水　武甲 / Bukoh Shimizu、濱谷　浩 / Hiroshi Hamaya
＜Condition＞ ケース：少ヤケ・少シミ・少イタミ
ジャケット・本体：経年並み