往生写集 / Photography for the Afterlife（Fair copy）

荒木　経惟 / Nobuyoshi Araki

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日本を代表する写真家・荒木経惟の写真集『往生写集 / Photography for the Afterlife』。本書は、2014年に資生堂ギャラリーほかで行われた展覧会にあわせて刊行された写真集です。そのタイトルは、平安時代の僧侶・源信が著した仏教書『往生要集』（985）から着想を得た荒木の造語ですが、『往生要集』は死後に極楽往生するための教えが書かれたもので、浄土思想の礎となったと言われているそうです。こうした死への意識に対する背景は、荒木自身が2009年に前立腺癌を発症したこと、愛猫チロの死、そして東日本大震災の経験などがあります。生と死は荒木の写真を語る上で常にキーワードになっていますが、本書では、『センチメンタルな旅』で見られる新妻の姿から死へと至る陽子の姿やチロの死など、直接的に死が描写されているものから、60年代の「さっちん」や荒木・電通時代の写真など、時代を越えて荒木の写真が収録されています。荒木のレトロスペクティブが走馬灯のようにも読めますが、「死」そして「再生」がテーマになった1冊です。

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＜Condition＞ 帯：少スレ、本体：カバーにビニールカバー貼付