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1981年に成人向け雑誌ギャルズハンター3月増刊号として発行された『艶写 ウラから覗いたピンク映画』。日本映画が下火となっていた70年代〜80年代を支えたピンク映画ですが、日活ロマンポルノなど、現在も根強い人気があり、2016〜2017年には行定勲や塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫といった人気監督によって復活(リブ―ロ・プロジェクト)しています。本書は、ピンク映画の舞台裏を切り取ったもので、“裸のロケーション”という惹句も気が利いています。津田一郎という写真家が撮影をしており、女性のヌードはもちろん出てくるのですが、基本的には撮影の合間のオフショットや制作風景を記録したものが多く、エロティックな視点はほとんどなく、その背景をのぞき見するような映画史的にも興味深い内容と思われます。山本晋也監督や俳優でコメディアンのたこ八郎、そして漫画家の赤塚不二夫らピンク映画に関わった人物も随所に登場。下世話な内容もありますが、労働現場のドキュメントといっても遜色ない1冊です。