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“知覚の地層を探索する―グラフィックデザイン・ブックデザイン・タイポグラフィ批評誌”である『季刊d/SIGN』。本書は、2005年発行の第10号。グラフィックデザイナーの戸田ツトムと鈴木一誌が責任編集を務めており、本書の特集は写真とデザイン。表紙には森山大道の写真が用いられていますが、当時、オペラシティアートギャラリーでは森山と荒木経惟による「森山・新宿・荒木」が開催されています。森山の作品が多数掲載されたインタビュー「絶対平面都市」では、荒木の写真集も数多く手がけている鈴木が聞き手を務め、両者の写真における時間(荒木には時間の間隔があり、森山には時間が消えている)についての指摘など、2人の作家論をはじめ、写真家とデザインなど、思想書の引用や同時代の写真家たちのあり方を交えたやり取りは読み応えがあります。その他にもキュレーターの深川雅文、写真家の港千尋、美術評論家の杉田敦や暮沢剛巳らによる論評を収録しています。