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日本の写真家・地引雄一の写真集『ストリート・キングダム』。1976年にセックス・ピストルズがロンドンでデビューし、その熱狂が日本にも訪れた70年代後半。パンクロックに夢中になった地引は、1978年に日本のアンダーグラウンドロックを扱った数少ないミニコミ誌『ロッキン・ドール』を通じて紅蜥蜴(のちのリザード)というバンドに出会い、写真を撮り始めます。その後、自主レーベル「テレグラフ・レコード」を主宰するなど、東京のアングラ・シーンの当事者としても活躍した地引雄一。本書は、音楽誌『ミュージック・マガジン』の別冊として発行されたもので、70年代から80年代の東京を舞台にしたパンク・インディーズ・シーンの記録となっています。フリクション、プラスチックス、Pモデル、アーント・サリー、イヌ、スターリン、じゃがたら、非常階段、ゲルニカ……。アングラならではの「ナマのエネルギーの発露としてのロック」(まえがきより)が、写真にみなぎる独特の緊張感や若々しさから伝わってきます。