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日本の写真家、指田実の写真集『団結かたく旗たかく』。1928年生まれ。機関紙連合通信社を経て、国際通信社に入社。日本機関紙通信社で写真部員、写真部長として報道カメラマンとして活躍し、1963年日本リアリズム写真集団の結成に参加。雑誌『経済』、『労働農民運動』などで作品を発表し、1972年に腎不全で亡くなっています。本書は、“遺作作品集”とあるように、指田の死後に、機関紙連合通信社と日本リアリズム写真集団の関係者によって作られたものです。60年代の高度成長のなかで急激に変化していく社会とともに生活がほころびを見せていく労働者、農民、市民などの実情や闘争を撮影し、発表してきた指田の作品をシリーズごとに掲載。指田の仕事の底にあるのは、「人間性を無視した過酷な労働を強制し、公害をまきちらし、市民生活を破壊しながら、ただ生産をあげることだけを追求してきた大資本と政府にたいする指田さんの強い怒り」(あとがきより)だったそうですが、社会的なテーマを扱いながらも、写真の雰囲気は穏やかさがあり、指田の人間性ともいえるかもしれません。