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日本のミュージシャン、泉谷しげるを写し出した写真と詩で構成された『百面相』。乱暴な物言いのコメンテーターとしてお茶の間でも知られる泉谷ですが、シンガーソングライターとして活動するほか映画の美術(石井聰亙『狂い先サンダーロード』)などを手がけるアーティストでもあり、近年では個性派俳優としての活躍も目立っています。本書は、1976年に発行されたもので、3名の写真家(関口照生、長浜治、井筒こう次)が泉谷を撮り下ろした1冊。いずれも1975年を中心に撮影されており、パート1では関口、パート2では長浜、パート3では井筒と3部構成になっています。それぞれの写真家のスタイルでオン(ライブ中)からオフまで泉谷のさまざまな表情を記録していますが、中でも『あつく長い夜の島』『Hell’s Angels』などの代表作がある長浜は、粗い粒子のモノクロで泉谷の姿を写し出し、フォーク・ロックと写真に内包された、70年代という時代の気分を感じせます。