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日本を代表するグラフィック・デザイナーであり美術家である横尾忠則(1936-)。本書『横尾少年』は、文字とおり横尾の少年時代を回想した内容で、その生い立ちから幼少期、学生時代に目にしていたものから、その影響から考える様々な思考(美術論)がテキストや図版で紹介されています。横尾のバックボーンを知ることができる数々のエピソード(5歳のときに描いたという宮本武蔵の童話の模写の上手さたるや)には瞠目しきりですが、こうした幼少期の体験や影響が自身の作品として後々アウトプットされています。そうした作品もカラーで多数掲載。印象的なのは、「純粋アートのなかで本当にいちばん好きなのはアンリ・ルソーだ」(本文より)と述べているように、純粋性(子供のような感性)への言及で、強烈な世界観をもった横尾の創造力/想像力の根源に潜むのは、こうした幼少期の体験(UFOも見たことがある)とも考えたくなるような興味深い1冊です。横尾忠則サイン入り(Signed)。