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「ディオール・オム」や「サンローラン」を手掛け、現在「セリーヌ」のクリエイティブ・ディレクターを務めるファッション・デザイナーであり、雑誌や広告のフォトグラファーとしても知られるエディ・スリマン(1968-)。御大カール・ラガーフェルドがエディの作る服が着たいがためにスリムになったという話は有名ですが、服作りより前から撮り始めていたというエディ。「ディオール・オム」後は写真をメインに活動をしていましたが、本書は「サンローラン」にカムバックする前年の2012年に発行された写真集で、ドイツとモスクワで撮影された写真をまとめたものです(その他にアメリカ、イギリス、フランスの各国でまとめたシリーズもあります)。あどけなさの残る軍事学校で学ぶ学生たちの姿を写したモスクワ。そして、ストリート感のあるスナップや郊外と思しき水辺や森林でのワンシーンやランドスケープなどを写したベルリン。それぞれ雰囲気が異なりますが、いずれもエディの繊細な眼差しが感じ取れ、そのセンスのよさは言わずもがな、確かな審美眼を感じさせます。