中村至　写真作品集

中村　至 / Itaru Nakamura

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日本の写真家・中村至（1948-）の写真集『中村至 写真作品集 1973-1982』。1970年に武蔵野美術大学造型学部産業デザイン科（商業デザイン専攻）を卒業し、中学・高校に勤務していた中村。大学卒業後もアマチュアとして作品の制作を続けており、本書は、1973年から1983年までに撮影した写真を作品集としてまとめた一冊だと思われます。ローライフレックスで撮られているのは、道端や壁際などに無造作に繁る植物や植え込み、ヤドカリやカニの形をした公園の遊具、風雨に晒され古びたシートに覆われた車、打ち捨てられたような木造船、オブジェのように壁際に積まれた浴槽や壁伝いに伸びる配管など、写し出された物や風景には、中村の独自の視点が感じられ、デザイン科卒業らしい、造形美を見て取れます。中平卓馬も在籍していた雑誌『現代の眼』で編集をし、後に写真家として活動した浜田蜂朗の『殺風景』にも通じる世界観を有している一冊です。

＜Related Artists＞ 山上　高人 / Takahito Yamanoue、谷　道彦 / Michihiko Tani
＜Condition＞ 本体：表紙少スレ・少ヨゴレ、天少ヤケ・
少キズ、地・小口少ヤケ・少ヨゴレ、その他経年並み