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チェコの写真家Josef Neruda(Jos. Nerudy)の写真集『Kyticka』。“花束”と題された本書は、1944年に発行された花の写真集です。黒い背景に写し出されたモノクロの花々は、どこか田淵行男を思わせますが、その名前ごとにA to Zで見開きごとに紹介され、考古学者/植物学者のJaroslav Petrbokがテキストを寄せています。アザミ、モウズイカ、ナデシコ、ムギセンノウ、マツヨイグサ、マツユキソウ、フランスギク、オオバコなど31種の花を掲載しており、アーヴィング・ペンの名作『Flowers』や荒木経惟が撮る花に見られるような、演出的というか艶やかで退廃的なイメージを強調するような写し方とは異なり、かといって資料的(博物学的)な写真とも異なり、その素朴な佇まいや造形的な美しさをストレートに写し出し、パーソナルな視点が感じられます。本文はチェコ語。