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デンマークの写真家ソレン・スヴェンセンの写真集『Lort Nok』。現在もコマーシャルから雑誌そしてスタジオまで、写真家として幅広く活動を続けるスヴェンセン。そして、本書が1982年に刊行された写真史にその名を刻むマスターピースで、コペンハーゲンの路地などで撮影されたユースカルチャー、パンクロック・シーンを描写した一冊。80年代前後のヨーロッパは、ロンドンがパンクの聖地として注目を集め、スヴェンセンも地元の音楽誌の担当からロンドンに行くことを勧められたそうですが、その誘いも断り地元の若者たちを追いかけることに専念してきました。ロンドンやアメリカ西海岸で撮影された図版に比べて、どこか垢抜けないそして純粋で真っ直ぐな心情がより伝わってくるところが印象的。そして何より、スヴェンセンのフレーミングや対象との距離感が絶妙で、エディトリアルも素晴らしい。サブカルチャー写真集の中でも屈指の傑作と言える一冊です。