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ロシアの女性写真家でコンセプチュアル・アーティストでもあるユリヤ・ボリソヴァの写真集『Dimitry』。小説や詩などからインスパイアされて、「時間」「歴史」「記憶」といった不可視なモチーフをベースに、ストーリーを創作し、自身によるデザインとハンドメイドでユニークなアートブックを制作し続けているボリソヴァ。本書は2016年に刊行された作品集で、16世紀の終わりに皇帝イヴァンの息子であった皇太子ディミトリが不可解な死を遂げ、様々な憶測を呼んだ事実に触発されて創作された一冊。人々による「推測・憶測」は、時に「事実・現実」と化して、当然のごとく私たちの心を洗脳します。そのような前提をもってしまった心を、どのようにリフォームすることができるのか?そんな思いが起点となって、過去と現在を往来する旅を始めたボリソヴァ。今回はその心情を表現すべく収録図版の多くがコラージュとなっています。100部限定。写真家サイン・エディションナンバー入り。