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日本を代表する世界的な写真家森山大道の写真集『Sao Paulo』。街を彷徨いながらスナップを撮り続け、都市に潜む忌々しい空気感を、極度のクローズアップ、断片的なフレームワーク、コントラストの効いたタッチで描写し、粒子のアレやぎらつく質感を通して荒々しくスタイリッシュに仕上げた作品は、森山大道の代名詞。独自の写真表現を追求し、前衛的・実験的ながらも人間味に溢れた作風は、世界的に高い評価を受ける戦後日本写真界の象徴でもあります。本書は、町口覚デザインによる講談社からの森山大道作品集シリーズからの一冊で、タイトルの通りブラジル・サンパウロで撮影されたスナップで構成された作品集。以下帯本文テキストより抜粋「南米一の巨大都市・サンパウロ。そこはさまざまに群れ混交する人間の坩堝だった。ここはただ、ひたすら人間を写す他に手だてはない、と。ぼくは一丁のカメラと共に、ただただ人々の氾濫の中をウロつき廻ってすごした。それは久しぶりに全身の細胞がざわめく経験だった。都市の凄味を肌で感覚したのだ」。