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日本の写真家原田正路の写真集「世界史の中の長崎」。1931年旧満州・大連に生まれ、東京で女性のポートレートやヌード写真で名高い福田勝治に師事し、1955年より長崎に移り住みフリーランスとして活躍した原田正路。1980年代半ばから晩年(1999年逝去)にかけては、同じ港町横浜に移住して活動を行い、横浜美術館や長崎美術館等にコレクションが収蔵され、エキシビジョンも開催した経歴を有しています。卓越した造形感覚と、豊かな諧調・詩情に富んだ美しい図版の数々は、マニアな写真ファンを虜にし続けておりましたが、本書は1971年に刊行された作品集。「世界史の視野において綴る画期的な長崎史入門」たる本書は、前半120ページが原田正路による写真図版、後半100ページ強が中西啓によるテキストで構成されています。日本の対外的接点の窓口として栄えた異国情緒溢れる長崎、そして今もなお戦争の傷跡を多く残す長崎の歴史を、文化・風俗的視点も交えて写し出した作品の数々。