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日本を代表する写真家福島菊次郎の写真集「迫る危機 -自衛隊と兵器産業を告発する」。アマチュアカメラマン時代に、広島に投下された原爆によって被災した人々の実情・困窮した生活を10年かけて追い続けた「ピカドン ある原爆被災者の記録(1961)」、東大闘争をテーマに違法なはずのガス弾による弾圧を続けた国家と学生との戦いを描写した「ガス弾の谷間からの報告(1969)」が初期代表作として知られる福島菊次郎。そして、本書が1970年発表の自身3作目の作品集。防衛庁監督の兵器工場に取材を訪れ、撮影禁止区域を無断で公表した曰く付きの一冊。戦中派カメラマンとして、膨大な軍事予算そのための国民の税負担によって、再び軍需を増強しようという国家の行為に待ったをかけるべく、意を決して刊行された作品集。前作「ガス弾・・・」以後、暴漢に襲われ身のを危険を感じ「遺作集」と銘打って本書を出版。そして今度は借家に放火されるという被害にもあいながらも「国家」と戦い続けた真の報道写真家の貴重な記録。