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長崎、沖縄をはじめ戦中派内部の傷を軸とした平和への希求、鋭い視点からの文明批判・政治批判、人間の自然や物質への関与に対する投げかけ等、常に高度な問題意識と日本及び日本人の原像に迫ろうとするあくなき探究心を持ち続けた、戦後日本を代表する写真家・東松照明。欧米でもたびたびエキシビジョンが開催され、世界的にも高い評価を受けています。本書は、1960年代にカメラ毎日、アサヒカメラ、中央公論等で発表された作品を再編集して1972年に刊行されたもの。1960年代と言えば、東松はいち時期毎日一定のコースを往復する退屈さ、リアリティの希薄さに反発を感じ、特定の住居を構えない生活を送っていました。’見ること’にすべてを賭け、見ることのリアリティを増幅するために、ストイックに写真にこだわった真のプロフェッショナルの作品がここにあります。(The Japanese Photobook 1912–1990 収録)