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ドイツ出身の写真家ピーター・リンドバーグ(1944–2019)による作品集『On Fashion Photography』。1970年代後半から国際的に活躍し、過度なメイクや演出による理想化された女性像から距離を置き、モデル自身の個性や存在感を引き出すモノクローム写真によってファッション写真を大きく変革した写真家です。1980年には川久保玲によるComme des Garçonsの撮影を手掛け、その後ヨウジヤマモトをはじめ世界的デザイナーと協働。1988年の「White Shirts」や、ナオミ・キャンベル、リンダ・エヴァンジェリスタ、シンディ・クロフォードらを撮影した1990年のBritish Vogueは、スーパーモデル時代を象徴するイメージとなりました。本書は約40年間に及ぶファッション写真を、年代ではなくデザイナーとの関係から再構成した集大成。川久保玲、アライア、アルマーニ、ラガーフェルド、マルジェラ、マックイーン、プラダ、サンローラン、ジル・サンダーらとの仕事を含む300点以上を収録しています。衣服を見せること以上に、その服をまとう人間の人格や身体、物語を写し続けたリンドバーグの思想と、現代ファッション史を同時に俯瞰できる充実した一冊です。