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ドイツ・ベルリンを拠点に活動する写真家トビアス・クルーゼ(1979-)による写真集『Material』。クルーゼはオストクロイツ写真学校でウテ・マーラーに学び、アルノ・フィッシャーのマスタークラスにも参加したのち、写真家集団「OSTKREUZ」のメンバーとして活動する、現代ドイツ写真界を牽引する写真家の一人です。社会や人間を見つめるドキュメンタリーの視点を礎としながら、近年はより私的な記憶や感情へと眼差しを向けた作品を発表しています。本書は、2008年から約10年にわたり撮影された写真をまとめた初の本格的な作品集。海辺に立つ幼い子どもの背中、眼鏡を外す男性、金網にとまる鳥、友人や家族、旅先の風景など、一見すると何気ない日常の断片が、「日記」と「図像集(ピクチャー・アトラス)」を融合させたような構成で連なります。時系列や物語による編集ではなく、写真同士の呼応によって「現在という瞬間の強度」を浮かび上がらせる試みが本書の核であり、個人的なアルバムでありながら、人生の時間や記憶の蓄積そのものを静かに映し出した一冊となっています。
<Condition> 本体:経年並み
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