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香港出身の写真家リーン・ルイの作品集『Aseptic Field』。ロンドンで写真を学び、ファッションとアートの領域を横断しながら活動するルイは、親密さや欲望、純粋さといった感情の揺らぎを繊細なイメージへと昇華してきました。本書は、タイトルが示す「無菌領域」を心の内側にある聖域として捉え、外の世界によって少しずつ変化していく感情や価値観を探った作品です。写真にはリボンや花、真珠、白い靴下といったモチーフが繰り返し現れますが、それらは単なる装飾ではなく、無垢と欲望、保護と侵食といった相反する感覚を象徴しています。淡く夢のようなイメージの奥には、不安や孤独、親密さへの希求も静かに息づいています。また、表紙に配された印象的なリボンやハンドメイドによる造本も作品世界と深く結びついており、本そのものがひとつのオブジェとして機能しています。写真とブックデザインが一体となって構築された、極めて私的で繊細な心理風景の記録です。