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ベルギーのデザイナー、マルタン・マルジェラ(1957–)『Street Special Edition, Vols.1 & 2』。1988年にメゾンを創設し、衣服の解体と再構築、匿名性の徹底によってファッションの制度そのものを問い直してきたマルジェラは、個人ではなくチームとしての創造を重視したデザイナーです。本作は日本の雑誌『STREET』による特集号をもとに再構成された2巻合本で、1989年のデビューから約10年間のコレクションを、ストリートという視点から捉え直した記録です。メゾンのアーカイブから選ばれた未発表写真を含むイメージは、衣服が実際に着用される場面を通して、その実験性と現実性のあいだを往復します。さらにカバーに配されたナンバリングのうち「13」に丸が付されている点は、衣服のラインを超えたオブジェや出版物の領域を示すマルジェラの分類体系に接続し、本書自体が思考の延長として位置づけられていることを静かに示唆しています。初期マルジェラの実践を多角的に捉える重要な一冊です。