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日本を代表する写真家鈴木清の写真集『愚者の船 東京・昭和61-63年 -The Ship of Fools-』。生前に刊行された8冊の写真集のうち1冊を除いてはすべて自費出版。商業的・技術的・時間的制約を度外視し、編集・装丁も自身で手掛け、写真集作りに並々ならぬこだわりを持ち続けたアーティスト。回想、夢想、旅、文学等を題材に、卓越したスナップを、緻密で重層的な連なりで編集し、コンセプチュアルな作品を創造。金村修、原美樹子、吉野英理香等現在活躍する著名な写真家を教え子に持ち、教育者としも従事した鈴木清。本書は5作目の作品集で唯一の自費出版外の作品集。昭和61年からの2年間「月刊諸君!」誌上で連載していたものに、ポラロイド数葉を加えて再構成された一冊。昭和終末の東京を「東京は楽園か?そこにいるものは幸せか?」という終始のテーゼをもって撮影されたという作品群。カラー描写やコンポジションに、鈴木特有の「不可解」と「無数の拡がり」が宿ります。