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晩聲社が70年代後半から80年代にかけて刊行した「ヤゲンブラ選書」は、夜の街や若者文化、身体労働といった社会の周縁を真正面から扱ったシリーズで、当時の商業出版では扱いづらかった題材を生々しい筆致で記録した点に特徴があります。内容だけでなく装丁面でも力が注がれ、杉浦康平や鈴木一誌といった大物デザイナーが手がけたことで、書物としての強度と存在感が一段と際立っています。本シリーズには、渡辺克巳『ディスコロジー』や『新宿群盗伝伝』、原芳市の『ぼくのジプシー・ローズ』など都市の混沌を内部からとらえた作品も含まれ、街の湿度や人間の息遣いがそのまま刷り込まれたような独特の読後感を残します。本書『ラブホテル学入門』は、フリーライター保田一章によるもので、ラブホテルの歴史や仕組みが豊富な写真図版ともに紹介された一冊です。