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演劇・映画評論家等で活躍した石崎勝久の作品集『裸の女神たち 日劇ミュージックホール物語』。昭和期のナイトカルチャーを記録してきた石崎は、銀座の日劇ミュージックホールを中心に、舞台に立つ女性たちの身体とそこに集う人々の視線を独自の距離感で捉えてきた作家です。華やかさの裏にある労働としての身体、舞台の光に照らされて立ち上がる緊張や孤独といった揺らぎを、過度にdramatizeせず淡々と記す姿勢に特徴があり、当時の歓楽街を内部から見つめる視点が一貫しています。本書では、ストリップ劇場という装置のなかで交差する感情や矛盾を、出演者の語りや現場の風景を交えながら描き、光景の奥に潜む時代の匂いや温度を読者にそっと手渡します。舞台と客席のあいだで生まれる一瞬の表情や沈黙が丁寧に拾われ、単なる夜の記録にとどまらず、昭和の都市文化を映す断片として読み継がれる余白を残す一冊となっています。テキストメインですが、小さな写真図版たちも見応えがあります。