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イギリスの写真家マーティン・パーの作品集『A Taste for Mulhouse』。パーは長年、消費文化や現代社会の人間像をユーモラスかつ批評的に切り取る写真家として知られています。本作は、フランス・アルザス地方マルローの「シテ・ブリアン地区」(旧繊維産業地帯の住宅街)に焦点を当てたもので、100年以上前に建設された住宅街を舞台に、そこに暮らす家族や商店、庭先など、日常に潜む「固有の色」を探り出しています。彼のレンズは、住人のポートレートだけでなく、家屋の装飾や雑貨、食卓の一端にまで寄り、いわゆる“キッチュ”な要素を独特の親密さとともに捉えています。全32ページ・大判のペーパーバック仕様で、約500枚の撮影から厳選された作品が収められており、パーの30年以上にわたる社会観察の延長として、「消費」や「地域性」をめぐるテーマが、より日常的で親しみやすい形で描かれた一冊となっています。(折っての保管・発送となります)