Google Translate
日本の写真家・高木誠(1957-)の作品集『生きている大地』。自然と人との関わりを長年にわたり追い続け、風景の奥に潜む記憶や時間を掬い上げてきた高木誠。1980年代以降、日本各地の山岳や渓谷を撮影し、2010年には第1回田淵行男賞を受賞するなど、その表現は高く評価されてきました。本書は二十年以上通い続けた長野・上高地を舞台に、穂高岳や梓川、湿原や森といった風景をモノクロームで描き出しています。光と大気、地層の刻印、水の循環、森の輪廻といったテーマで構成され、自然そのものが語りかけるようなリズムを感じさせます。厳しくも優しい眼差しで自然と向き合う高木の写真は、記録を超えてノスタルジックな深みを帯び、観る者に「大地と生きる」という感覚を静かに呼び覚ます一冊です。