Kohtaamisia 1960 - luvun Helsingissä / Encounters in 1960s Helsinki

Ismo Holtto

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フィンランドの写真家であるイスモ・ホルットの作品集『Kohtaamisia 1960 - luvun Helsingissä / Encounters in 1960s Helsinki』。多くの公的な写真関連機関を有し、写真大国と言われる同国の中で、リアリズム・ドキュメンタリー写真の中では、圧倒的な実力と人気を誇るのがホルット。「自然」「人」。対象はもうこれに尽きると思うのですが、その様々な表情を捉える視点がおもしろく、本書に収録されているのが「60年代」に撮影されたというのも驚異的です。東松照明や森山大道らが、従来のリアリズムを真っ向から否定して、日本の写真に新たな道筋を作っていったように、ホルットも、同国内で新たなドキュメンタリーのスタイルを確立していきました。2021年のエキシビジョン時に刊行された本作では、街の風景、子供たち、労働者、若者たちを、多様な角度から写し出したポートレートが収録されており、この一冊で、ヘルシンキという街の60年代のカルチャーが十分に理解できるような中身の濃いものです。写真好きには大変おすすめの一冊です。

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＜Condition＞ 本体：カバー少スレ