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こちらは、1970年代前半に夫婦によって刊行された写真集『Yes』。夫の久我耕一が写真を、そして妻の松尾通世がイラストを担当しています。夫婦となり二人で歩みを始めるタイミングで何かを作りたいと思い立ち、二人の結婚式の場として、そして披露の形として、本書を刊行したとのことです。紋付袴とドレスを纏まった夫婦の写真や、思い出の詰まった両名の写真をコラージュのように貼り合わせた写真は一般的ですが、その間に散りばめられた、アブストラクトなイメージ、写真にイラストやカリグラフィーを組み合わせた図版、さらには版画のような作品まで、とても夫婦で創作したとは思えないようなアーティスティックな仕上がりとなっています。この時代に多く刊行された私家版の作品集の中でも、特にユニークな一冊です。