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日本を代表する写真家・荒木経惟の作品集『Flowers Life and Death(Signed)』。本書は、1996年に銀座の西村画廊で行われたエキシビジョンを機に刊行された作品集。西村画廊と言えば、80年代半ばより当時馴染みの薄かったホックニーらイギリスの現代美術を日本に広めたギャラリーとして有名です。荒木が花を撮り始めたのは70年代のはじめで、実家のあった三ノ輪の浄閑寺のお墓に備えられた枯れかけの花々だったそうですが、1990年の妻・陽子の病死を機に、花の撮影に没頭し、「色景」をはじめ「花曲」「色情花」などのシリーズを発表。瑞々しく、鮮やかな色彩を放ち、ときに朽ちたものでさえも、クローズアップで撮影したり、花瓶にセッティングして撮影したりと、様々な表現方法で写し出しています。本書も、副題の通り荒木の死生観そしてエロスにも満ちた図版が多数収録されており、小ぶりながら見応えのある一冊です。写真家サイン入り。