日本近代写真の成立と展開 / The Founding and Development of Modern Photography in Japan

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こちらは、1995年に東京都写真美術館で行われたエキシビジョン『日本近代写真の成立と展開』展を機に刊行されたカタログ写真集。近代写真の歴史を、日本の近代史の一部と捉え、「近代とは何か」という問いかけとともに、近代写真を考えてみようという試みで行われました。かつて森山大道は、敬愛する安井仲治の作品に関して「戦後のあらゆる写真と写真家の要素は、すでに安井仲治が持っていると僕は思う。東松照明も木村伊兵衛も土門拳も中平卓馬も荒木経惟も森山もすべてたどっていくと、僕の言う"安井仲治山脈"にぶちあたる。それはものすごくふところの深い山。仲治の写真は日本の写真のルーツ。日本の写真の"父"なんです」とまで語るほど、安井を代表とする戦前の近代写真には、もう少し前ならば福原信三や野島康三らの時代には、日本写真の礎はすでに出来上がっていたとも言えます。そんな先人の名作が200ページ以上に渡って収録された貴重な一冊です。

＜Related Artists＞ 野島　康三 / Yasuzo Nojima、福原　信三 / Shinzo Fukuhara
＜Condition＞ 本体：カバー少スレ・少ヨゴレ、見返し少シール跡