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アメリカを代表する写真家のひとりであるリー・フリードランダーの写真集『Letters From The People(Fair Copy)』。Robert FrankやWillam Kleinらによる新たな潮流に呼応して、1960年代〜70年代は、写真表現の新時代が到来した時期でもありました。かつては写真家の憧れであった『LIFE』誌の休刊(1972)は、フォト・ルポルタージュ神話の崩壊の象徴で、「客観性」から「主観性」へと、写真のトレンドが大きく変わり始めた時代でもありました。その「主観性」つまりは「私的なまなざし」を通して、「写し出すことで見えてくるもうひとつの(社会的)現実と風景」を提示し続けた代表的写真家がフリードランダーでした。本書は、街の所々で目にする「アルファベット」「数字」「落書き」などを、人々からの無言のメッセージ及び手紙として捉えつつ、アメリカ当時のストリートシーンの魅力をも描写して編集された写真集。本人が影響を受けた写真家の一人であるウォーカー・エヴァンスの名作『Message from the Interior』がベースとなっており、大判サイズのスケールも類似しています。(ジャケット縁ヤブレ・イタミ、本体エッジヤケ等)