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日本の写真家である大森博の作品集『端景 / Edgescape』。1949年福島県生まれ、日本大学芸術学部映画学科を中退、95年頃より写真を始める、と奥付に記載があり、ギャラリー蒼穹舎での個展を経て刊行された本作。以下、写真家によるあとがきより抜粋「確たる主体性などあまり意識せぬまま直感と歩くことで繰り返してきた写真行為に、通底する気配が少なからず備わっているのを知った。見逃してしまいそうな片隅の風景や移ろいゆく時間が映り込んだ写真である。それらは私が惹かれる空間であり、事物であり、情景であり、光であったりするのだが、撮っていく過程で芽生えてきた方向性だけは失っていなかったようだ。千変万化の浮世のシステムからだんだんはみ出し、いつの間にか人生も端のほうにさしかかってきた自分にとっては馴染むシーンではあるが、生の実感をともなった写真が少しは撮れるようになった、ということなのかもしれない」。