Google Translate
オランダの写真家ゲールト・ヴァン・ケステレンの写真集。1966年生まれのケステレンは、生まれ育ったアムステルダムに拠点を構えて活躍を続けるフォト・ジャーナリスト。SternやNewsweek等の有力誌をクライアントに持ち、主にアフリカ・アジアの政情不安が絶えない国々を取材し続け、これまでにAmerican Annual Photography AwardやUnicef Photo of the Year等受賞歴多数。2005年〜2008年まではマグナム・フォトのメンバーでもあった実力派のフォトグラファーです。本書は、アート写真界で称賛されたケステレンの代表作品で、2003年〜2004年までのアメリカ軍によるイラク侵攻をドキュメントした写真集。イラクの武装解除問題を機に、アメリカ・イギリスを中心に推進された軍事介入。各国の諸事情により賛否両論がある中で半ば強引に進められた侵攻による最大の被害者はイラク国民。悲愴な叫び、無惨な残骸、困惑する子供たちと軍人との対比を通じて、戦争の過酷な現実を描写したソーシャル・ドキュメンタリー。タイトルには、戦争を痛烈に批判するケステレンの強い思いが込められています。(Parr & Badger Vol.Ⅱ掲載)