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アイルランド出身の写真家であるアレン・マクウィーニーの作品集『Irish Travellers』。1939年ダブリン生まれ、近年再評価が進む当地の写真家であるトニー・オシェアよりひと世代前の世代。マクウィーニーは、20歳を前にして当時ニューヨークで大活躍していたリチャード・アヴェドンに手紙を書いて、アシスタントとなり、数年間ニューヨークで下積みを重ね、現在はダブリンとニューヨークを拠点に活動しているそうです。トッド・ラングレンのカバー写真などでも名を馳せたマクウィーニーですが、彼の代表作はジプシー族と言われるアイリッシュ・トラヴェラーを描写した作品で、1960年代より撮影された図版が収録されたものが本書になります。ヨゼフ・クーデルカらのジプシー写真とも通ずるところがありますが、アヴェドン譲りの人間の尊厳を描写したポートレートには特にひき込まれます。素晴らしい図版の数々です。