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イタリアにおけるカラー写真のパイオニア、ルイジ・ギッリの写真集『Atlante』(邦訳:地図帳)。1978年刊行の『Kodachrome』の再版や、みすず書房より刊行された『写真講義』により、国内外で人気が再燃しているルイジ・ギッリ。美術、建築、音楽等に造詣が深く、イメージに捉われ、イメージを通して思考を続けたアーティスティックな写真家です。本書は、1999年に刊行された作品集で、ギッリの初期時代・70年代前半に撮影された「地図帳」の写真図版を収めたユニークな一冊。幼少時から地図を眺めながらイメージの旅を楽しんでいたというギッリ。天体写真から始まり、地図記号、地名、河、湖、海、砂漠、、やがて段々と記号・文字が消えていきアブストラクトな地形へと到着、現実世界に酷似したイメージで終わります。地図帳を写真に収めるという発想力、一連のストーリーに仕立て上げた創造力、そして鮮やかなカラーリングと構図を実現した写真家としての技術力、写真の面白さを斬新な視点で表現した「写真を通してイメージを考える写真家ルイジ・ギッリ」ならではの一冊。