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日本の写真家・河合一(1914-1998)の作品集『はんぱ亭映像史 河合一遺作集』。神戸で写真店を夫婦で営みながら、自身が主宰した同好会「フォトアルファ」などを通じて写真活動を続けた河合一。丹平写真倶楽部出身のメンバーが中心となって1952年に創設された「シュピーゲル写真家協会」のメンバーでもありました。しかしながら、視力の減退などに苦しんで70年代にはシュピーゲルを退会。また、阪神大震災によって店は全壊と、波乱万丈の人生を辿ってきたゆえ、生前から自身を「はんぱもの」と言っていたそうです。しかし70年代には、私家版による唯一の作品集で、シュルレアリスム漂うアーティスティックな図版で構成された写真詩集『The Man』も刊行しており、センスや写真技術に関しては、卓越したものがあったと想像されます。本書は、没後に妻によって刊行された遺作集で、特に50-70年代のモノクロは見ごたえがあります。