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こちらは1930年に木村伊兵衛ら8名の同志によって創られた写真同人グループで、毎年のように展覧会を重ねていきながら、戦前には2冊の写真画集を発表。こちらは1970年に上梓された「文化人の肖像写真」集です。本書刊行時における同グループの中心的存在は、創設メンバーの一人でもある吉川富三。戦前の芸術写真の振興に多大なる貢献を果たした野島康三に師事し、1921年には野島から日本橋の写真館を譲り受けています。戦後には「日本肖像写真作家協会」を設立して運営も行っている芸術肖像写真の第一人者です。本書でも吉川による武者小路実篤・志賀直哉・谷崎潤一郎ら著名作家のポートレートから始まり、その他名だたるところでは、丹下健三、佐野繁次郎、横山大観、井伏鱒二、井上靖、川端康成、東山魁夷、柳宗悦、三島由紀夫、岡本太郎らも登場します。