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日本を代表する写真家である細江英公の写真集『薔薇刑・新版 -細江英公寫眞集- / Ordeal by Roses Ⅱ』。1963年の初版刊行以来、デザインの形態が変わりつつも、版を重ねてきた写真史に残る名作の一つです。被写体の三島由紀夫をして「写真の呪術」と言わしめたエロスと幻想の詩的な写真集。オブジェとしての肉体を、多種多様な舞台セットと実験表現を用いて写された図版は、それまでのジャーナリズム的要素が強かった日本の写真、至っては世界の写真に変化と新境地をもたらしました。63年刊行初版の装幀が杉浦康平、71年刊行が横尾忠則、そして84年刊行の本書は粟津潔。アメリカの写真集専門の出版社Apertureが刊行している英語版も本書のデザインが踏襲されています。(The Japanese Photobook 1912–1990 収録)