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本書は、日本写真家協会全会員の作品によって行われたエキシビジョン「ここにあなたは住んでいる」を機に刊行された作品集で、写真展を要約し、それらを中心に大東京の姿をドキュメンタリー風に捉えようとした意義深い一冊。編集は、日本の報道写真のパイオニアである名取洋之助、装幀は石元泰博の「ある日ある所」でも知られる山城隆一、そしてキャプションはジャーナリスト梶谷善久が担っています。収録図版は、写真家協会に属する55名の作品から選りすぐられた260の作品で構成されており、見返しは細江英公の「おとこと女」。そして、木村伊兵衛、濱谷浩、長野重一、渡部雄吉、林忠彦、藤川清、剣持加津夫、三木淳、東松照明、長谷部秀夫、芳賀日出男、田沼武能、朝倉隆、杉山吉良ら錚々たる面々が名を連ねています。報道写真をドキュメンタリー風に表現した作品の先駆けのひとつと言えます。希少な帯付。(The Japanese Photobook 1912–1990 収録)