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日本の写真家・普後均(ふごひとし)の作品集『フライング フライパン / Flying Frying Pan』。1947年神奈川県生まれ、1970年日本大学芸術学部写真学科を卒業後、日本を代表する写真家・細江英公に師事。その後フリーとなり、80年代以降はPGIなどでの個展を通じて作品を発表。コンセプトや視点がユニークな写真家で、丸い円球の空間で様々なモノ・コトが織りなすシーンを演劇風に描写した『On the circle』(赤々舎)などは象徴的。日常空間を通じて「宇宙」のような非日常の世界を創造し、写真が異次元の空間へと導きます(2010年度伊奈信男賞受賞)。そして、本書は普後の代表作であり、同じく「円」と「宇宙」が一つのテーマともなっています。モチーフは「フライパン」。年月を積み重ねたフライパンのテクスチャーはまるで「惑星」。フライパンに引かれた油に反射した光は「宇宙」と「星空」のようで、時には流れ星も。フライパンを様々な視点から写し出し、在り来りの日常に「宇宙」を創造したコンセプチュアルな一冊。